レビューとメモ

グンマー(館林中心。たまに栃木)でイラストレーター(というか、デザイナー)を細々とやってる永本の一言レビューとかメモとか覚え書きのようなものです。

風立ちぬ

 

http://kazetachinu.jp/

 

泣けた。☆☆☆

 

 

多くの人が書いてると思うが、この映画の評価は難しい。見るべき所はいっぱいあるように感じるが、退屈で冗長に感じる所もある。

 

場面転換なども唐突で分かりにくいし。かなり雑に創られてる印象も持つ。しかし、それが故にリアルで素直に入れる感じもしていて、後半にかけて、自分はじわじわと涙が止まらなかった。

 

基本的には、これはクリエイターの話で、一人の偉大なクリエイターの本音をストレートに聞ける貴重な機会といって良いだろう。

 

それが故に、クリエイターにとっては、この映画は、もはや面白い面白く無い以前に自分の方から色々吸収する余地が広がっている豊穣な映画という事が言える。便宜上、☆の数をつけたが、こうなると、クリエイターにとっては、この映画は、ほとんど評価は関係ないといって良い。すごい技術を投じて創られた生の教本のような感じだ。リアリティが半端ないとも思う。

 

実際問題、今の映画興行の中でこのスケールでここまでストレートな感じの映画が創られる事は稀だろう。

 

と思いつつも、しかし、「エヴァQ」や「おおかみこども」なども合わせて、アニメ映画のヒットの作法は変わって来ているのかもしれないという感じもする。従来的に面白い(序破急的な)映画の方法論だけでは日本のある種の(それなりに多くいる)観客はついてこなくなってるのかもしれない。

 

これは、単純にアーカイブの増大と製作方法論の確立により「おもしろい作品」が溢れたことによって、技術レベルの高いクリエイターの「生の感覚」みたいな方に面白さ(見る価値)の位置が推移しているようにも感じる。

 

そして、映画のあらかじめ有料であるという事が「そういう方法論」に適しているのではないのか。そしてまた「アニメ」という「絵を描く」方法というのが、そういう作家の意識を反映させるのに適しているのだという感じもする。

 

 

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