レビューとメモ

見た展示や動画などの一言レビューとかメモとか覚え書きのようなものです。

星砂の島、私の島

 

星砂の島、私の島~アイランド・ドリーミン~ [DVD]

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 自分の中での0年代を象徴する映画 ☆

 

 

 モーニング娘。亀井絵里が主役級という事で、なんとなく見た。

 

 

 単館上映だったのだが、自分も丁度その映画館近くにいて、時間も空いてたので見た記憶がある。

 

 

 正直、出だしから、あまり出来の良い映画ではないなって感じなのだが、テレビ的な感じでそれなりに見れて、そこそこ面白く、話にあまりつながりは感じないし。途中、出演者の道重が何処行ったんだ?っていうような、よく分からない点などありつつも、意外にも面白くて、割りとこういうのが今の映画なのかもしれないなと思いつつ、見てた。

 

 

 ポイントとしては、まず自分がモーニング娘。ファンであるという所にそこそこのとっかかりがありつつ、この映画は「竹富島」という島の紹介ムービーみたいになってるので、そこの面で映画としてのある種の意味が出てるかなと。

 

 

 正直、映画としては、例えば、小津映画とかと比べると完成度が低く、こういうのを映画と呼ぶのもなぁといった感が無きにしもあらずな映画だが、地方に焦点を充てたポイントとか、アイドルを起用して間をもたせる所とか、割りと今の時代を先取りした先見性があると思う。あと、作者が「やりたい事、伝えたい事」が明確である事が見えるので、そこで好感が持てる。

 

 

 これは、ある意味、映画のストーリーに慣れてない観客向けとうよりは、映画を見飽きていて「よく出来たもの」に食傷気味になった所でカウンターとして機能するような映画なのかもしれないというような可能性を(当時)感じた。

 

 

 あんまり誉めてる感がない感想で申し訳ないのだが。。。(この映画の好きさは本当に説明しづらい所がある)

 

 

 

ファイヤーキングマグ図鑑

 

 

ファイヤーキング マグ図鑑 (単行本)

ファイヤーキング マグ図鑑 (単行本)

 

 

 

ナンダカンダで楽しい  ☆

 

 

ファイヤーキングの本は色々ありますが、ひとまず、自分が買ったのは、これ。

 

 

マニアックな本というか、ファイヤーキングの世界自体、かなりマニアックになってるようなので、とにかく見ていて楽しい。

 

 

値段が高いのは、どれ?など、切り口もいっぱいあるし。取り上げ方でいろいろ世界が広がって行くんだろうなーと。

 

 

自分のさつま王子マグカップシリーズもこのぐらい広がるといいなーと思いつつ。。。

 

 

さつま王子マグカップシリーズはこちら

 

 

 

世界のかわいいカップ&ソーサー

 

世界のかわいいカップ&ソーサー アンティーク、ヴィンテージと暮らす

世界のかわいいカップ&ソーサー アンティーク、ヴィンテージと暮らす

 

 

 見るとうっとりする ☆☆

 

 

 最近、カップの絵をよく描く事もあり、こういうのをよく見ている。

 

 

 こういう蘊蓄系というか、多少、マニアックさのある総覧的な本というのは、どんなジャンルでも大体おもしろいという気がする。ちゃんと作ってあればだけど。

 

 

 そんなわけで、こういう本を見ると、割りと実物を見るより本を見る方が好きなのかもしれないなーと思う事もある。何でだかは分からないが(やはり、絵描きなので平面の方が好きなのかもしれない)

 

 

 しかし、表紙の真ん中にあるカップはかわいいと思うが、全体的には、そんなにかわいいカップが取り上げられてる感じでもなく、基本的には、副題の「アンティーク、ヴィンテージと暮らす」の方がメインテーマだろう。

 

 

 色々な世界を知ると、生活に奥行きを作れるので面白い。こういうのを文化と言うのだなーという事をふと思った。

 

 

永野護「フール・フォー・ザ・シティ」

 

フール・フォー・ザ・シティ (ニュータイプ100%コミックス)

フール・フォー・ザ・シティ (ニュータイプ100%コミックス)

 

 

 

ファイブスターの前にやっていたデビュー作  ☆☆

 

 

ニュータイプでやっていたようだが、連載時は読んでいない。初版が1987年とあるので、かなり古い。帯には「SFプログレッシブ・ロックコミック誕生」とある。

 

 

内容は未来の音楽(ロック)の話で、サイバーパンクっぽさもありつつの青春ストーリーといった感じだ。

 

 

習作的な所もあったようだが、コミックス一巻でキッチリ完結しており、読みやすいといえば、読みやすい。ディテールへの執着はこの頃から感じられるが、ファイブスターと比較すると、いわゆるマンガの読感からは、そんなに離れてない作風ではある(もっとも、ファイブスターも一巻は割りと普通だが)

 

 

未来の話なので、現在のテクノロジー的に想起できる部分もありつつ、いろいろ印象深いシーンも多かった。

 

 

永野護「ファイブスター物語」

 

 

ファイブスター物語 (1) (ニュータイプ100%コミックス)

ファイブスター物語 (1) (ニュータイプ100%コミックス)

 

 

 

 かなり特異な作品  ☆☆☆☆

 

 

 月刊ニュータイプの看板作品で、もうかなり昔からやっているにも関わらず、根強いファンがついてる人気作。

 

 

 自分も子どもの頃から読んでいるが、この作品は、あらゆるマンガの中でも別格と言って良い特異な位置づけの作品として読んでいる。

 

 

 まず、ニュータイプ連載という事で版形が若干ちがうという違和感もあるのだが、それにも増して、内容的になんか「マンガを読んでいる」という感覚とちょっと違うものがあり、そこに異質感がある。

 

 

 とにかく、形式としては、ひとまずマンガなのだが、やりたい事は「マンガを読ませること」ではなくて、「ある世界観(思想・哲学)を伝える事」であって、それ故、読感が他のマンガとはまるで異なるものとなり、設定集なども、かなり充実したものとなっている。

 

 

 これは、もともとアニメの人気というものがアニメそのものより、キャラクターや設定資料にかなり寄っている所がある事にも由来すると思うのだが、しかし、この作品に関しては、そのすべてを作者が一人で描いている為に、その部分が特に貫徹されており、それ故、一個のアート作品のようにも映る。

 

 

 ひとまず言えるのは、この作品を読んで思うのは、これは真にオリジナルな創作であろうという事であり、それ故、オンリーワンな作品であり続けたが、流石に連載も長引いた昨今は、というか、十数年前ぐらいからだと思うが、フォロワーと思しき創作も数多く見られ、その影響力が見てとれるレベルで取り上げられる作品にはなったのだろう。

 

 

 たぶんこの作品が完結する事は、おそらく無いのだろうが、今を持って、斬新で古さを感じない面白い連載が続いており、永く続く事を切に願う一作である。

 

 

ごちそうさん

 

http://www1.nhk.or.jp/gochisosan/

 

 

これはマジで面白いのではないのか  ☆☆

 

 

と書くと、つまらなくなりそうで、ちと怖いが、今の所、すごく面白い。

 

 

なんというか、だんだん描写のリアリティは無くなって来てる気はするが、その分、キャラクターが立って来て入りやすくなっている感もあり、シチュエーションにある種のリアリティもあるので、自分のようなオッサンにも、かなりハマる部分があるかも。ていうか、かなりハマっている。

 

 

井上雄彦「リアル13巻」

 

 

REAL 13 (ヤングジャンプコミックス)

REAL 13 (ヤングジャンプコミックス)

 

 

 

 

すさまじい一作  ☆☆☆

 

 

まず表紙の絵からして凄い。普通といえば、普通の絵だが、何かただならぬ力を感じる。

 

 

内容的には、リアルというマンガの中の一つの話としてプロレスの試合を描いている。

 

ほぼ一巻まるごと、プロレスの話なので、かなり独立したものとして読めるのが、この13巻だ(リアルは普段はバスケットの話をやっている)。

 

 

このマンガだが、話の内容云々というより、とにかく描写がうまい。マンガが巧いというか、ぐいぐい話に引き込まれる。

 

と同時に「それを超えた何か」が描写の中にある。このへんは、話の内容と同期していて、そのへんでマンガのタイトル通り、「リアル」を感じられる。

 

 

プロレスは、自分は最近はあまり見てなかったのだが、学生の頃には熱心に見てたので、作中で描かれる内容が余計伝わって来るというのもあるかもしれない。プロレスを見る時の熱い感情は、なかなかプロレスを見なければ味わえないのだ。

 

 

しかし、このマンガはマンガでありながら、それと同種の感情を味わう事が出来る。これは、なかなか物凄い事なのではないか。

 

 

無論、作品だから、それプラスαで色々な感情が渦巻く。とにかく、妥協せずに仕事に取り組む事の凄みをこのマンガはその全てで表現している。悪役(ヒール)を描く事で、さらっと「今っぽい話題」を取り入れてる手並みも凄いし。これは傑作と言えるだろう。

 

 

但し、ストーリーマンガの一編なので、それまでを読んでない人には、もしかしたら分からない部分もあるのかもしれない。自分は読んで来てるので分かるけども。

 

あと、作風的には、自分の好みとかなり異なるので、☆の数はちょっと低めかも。。。