巨匠中の巨匠だけど、日本ではあまり話題に上がらない気がするけど、人が結構いて、意外と人気なんだなと思った。もちろん、画材のターナーやイギリスのターナー賞で有名なので、一度、しっかり見てみたくなる作家ではあるけど(というわけで、自分も取り立てて好きなわけではなかったけど、後学のために行った)。
絵は抜群に良いものもあった。とにかく絵が巧い。しかし、今となっては西洋風の喫茶店とかに普通にあったら、風景に溶け込む感じの絵だなーと思うものも多い。まあ、それが一番の「凄さ」なんだけども。
会場外でも売っていたが、レプリカも大量に出回っているのもあるのだろう。版画は、昔、自分でも買えるぐらいの値段で売ってて、買おうか迷った記憶がある(朧げだし。結局、買ってないので、本物かレプリカかは今となっては分からないけど)。
今回のようにちゃんと見る機会というのは、結構、重要だなと思った。
本画は、というか、油彩画は少ないので、元々それはそういう活動をしていた部分もあるのだろうけど、もうちょっと大作が見たいなってなる部分もなくはなかった。
メインが水彩と版画の作家なので、イラストレーター的な要素も強く、今に至るまで、ハリウッドの背景美術とかにも影響を与えているような気もする。構図がかっこいい。しかし、功績的には美術史の中にカッチリ位置付いているのがターナーの凄いところで、印象派や抽象絵画の先駆けという部分も大きいのだろう。知れば知るほど、絵画の歴史における意味が強いし。大作家だなと感じる。
そして、今となっても「絵画」の一番良質なイメージというのは「これ」なんじゃないか?という絶妙な立ち位置を感じた。
1805_山口藍展「今と古ゝに」 – MIZUMA ART GALLERY / ミヅマアートギャラリーMizuma-official
見てきた。小品が多い印象だが、刺激になった。個人的に陶器が良いなと思った。絵は特に奥側のものがよかった。
川を挟んで、ミヅマと同じ市ヶ谷駅周辺での展示。自分の絵も展示されてるので、よかったら。イラストレーションの由緒正しき賞という事で、面白いと思います。