レビューとメモ

見た展示や動画などの一言レビューとかメモとか覚え書きのようなものです。

展覧会の感想46

 

 展覧会の感想。最近、長文をアップするためにnoteを始めましたので、良かったら。

 

  ガモさん|note

 

 こちらでは、引き続き、展覧会の感想などをメモ的に書いていきます。

 

 

www.mori.art.museum

 

 ようやく見てきた。なるほど、こういう感じか!という感じ。舞台美術がすごかった。意外と応用が効くんだなーというか、インスタレーションがうまくて、いろいろ面白い展示だった。

 

 

www.mori.art.museum

 

 塩田千春展の奥にあったので、ふらっと入ったら、ユェン・グァンミンの映像があり、すごかった。やはり、才能があるなと思った。

 

 

tcv.roppongihills.com

 

 はっぴいえんどぐらいしかCD持ってない民だが、今までに聞いてきたものも多く、意外と面白かった。意外と絵を描いてるんだなという事を初めて知った。

 

 

www.basquiat.tokyo

 

 バスキア展。日本初の大規模展とあるが、前に見た事があると思って、調べてみると、1997年に三越美術館でやっていたらしい。そんな昔か。そして、こちらの展覧会、もはや、びっくりするぐらい情報が出てこない。結構な量があった気がするが。

 

 そんなわけで、一度見てるのもあり、そんなに見たい!って感じでもなかったので、今回は、どちらかというと、塩田千春展のついでに見た。しかし、改めて見ると思いのほか良かった。当たり前だけど、レベルが高い。さらっと描いているようで、どれも構図や色彩、素材の使い方に間違いがなく(美術館展示でかなり選りすぐってるのかもしれないが、多分、そういう事でもなく)、単に天才なんだなといった感じ。どうやっても、色彩や構図がバシバシ決まってしまうんだろうなというか、即興で傑作が生まれ得る感じ。そういった点はピカソを想起させるかも。

 

 あと、入場料がちょっと高いが、作品の質も高いし。音声ガイドが無料でついていて、結構良かった。声良いなと思ったら、吉岡里帆だった。

 

 

rcc.recruit.co.jp

 

 写真の方も見てきた。結構、いろいろ趣向が違うものが揃っていて面白かった。「写真!」って感じのものより、インスタレーション的というか、メディアアート的なものが多かったように思う。

 

 

lp.p.pia.jp

 

 もう終わってしまったけど、「浅川コレクションの世界」展を見た。予想通り、小品が多かったが、篠原有司男の大作などもあり、見応えがあった。自分の好きな谷川晃一や菊畑茂久馬の作品などもあり、それも良かった。

 

 全体的には、しかし、展示品を見るというより、日本のアートの歴史を体感できる感じでそこが一番良かった。

 

 

展覧会の感想45

 

aichitriennale.jp

 

 タリン・サイモンの花の作品がある事に気付き、話題の「あいちトリエンナーレ」に行ってきた。

 

 気になった作品をいくつか、メモ的に。

 

 

タリン・サイモン(T08) | あいちトリエンナーレ2019

 

 一番の目当て。花の作品はガゴシアンとかartnetのアカウントとかで一時期よく見ていて気になっていたが、想像以上に良かった。やはり、実物は違うなという印象。

 

 何が良いかというと、まずパッと見て単純に良いのだけど、図像がフォトジェニックなだけでなく、その裏側にあるメッセージがハードで導入からコアなところまで非常にスムーズに誘導されてて感嘆した。それは写真の大きさとメモの大きさの対比とか配置とか、そういうの全てを含めて。非常に巧みな展示だった。レベルが高い。

 

 

ホー・ツーニェン(T04) | あいちトリエンナーレ2019

 

 喜楽亭。今回、大人気だったみたいだが、朝一で見たので、しっかり見られた。映像作品としても出色だが、空間の使い方がめちゃくちゃ巧い。音とかも絶妙にかぶらないというか、かぶってるというか良い感じ。ただ、内容は難しく、一回見ただけだと消化できずにそれが逆に心に残る感じもある。時間があれば、二周目回りたかったところだけど、時間もないし。終わって、入口見たら、お客さんがびっしりというか、靴がズラーっと並んでて、それも壮観だったが、二周目はどう考えても無理な感じだった。アトラクション的なところもあるし。人気になるのもよく分かる。良い展示だった。

 

 

シール・フロイヤー(T07) | あいちトリエンナーレ2019

 

 一発ネタみたいな感じだが、非常にスマートでじわっと心に残った。愛知県美術館の方も良かった。

 

 

レニエール・レイバ・ノボ(T10) | あいちトリエンナーレ2019

 

 展示再開で運良く見られたが、コンクリート的な支持体にロシア構成主義っぽい図像が描かれていて良かった。というか、今、ホームページで説明文読んだけど、あれはポスターの配色そのままなのか。なるほど。

 

 

小田原 のどか(T02b) | あいちトリエンナーレ2019

 

 展示自体はよくわからなかったが、あとでもらった紙を読んでたら、文章がすごい面白くて、なるほど!と思った。調査系?みたいな感じで、ある意味、ホー・ツーニェンとかと通底しているような。時間があれば、読んでから、じっくり見たかったかも。

 

 

 

袁廣鳴(ユェン・グァンミン)(A20) | あいちトリエンナーレ2019

 

 日常演習。映像がかっこよくて、押井守六本木ヒルズでやった映像を思い出した。見てると人がいなくて、は?お正月?CG?日本ではないのか。。。となったが、解説を読むと台湾に日常演習というものがあるのを知り、なるほどと思った。そして、今気づいたけど、もう一つの爆発の映像も同じ作家のものだったらしく、こちらも、というか、こちらの方が好きだったが、すごい良かった。現実と虚構というテーマを聞くと、やはり、押井守を思い出してしまうし。なぜかテンションが上がってしまうな(世代)。。。

 

 

ワリード・ベシュティ(A25) | あいちトリエンナーレ2019

 

 FedExとか。単純によくこんなの思いつくなーと感心した。展示自体はあっさりしてたが、ネタ的に面白かった。

 

 

タニア・ブルゲラ(A30) | あいちトリエンナーレ2019

 

 非常にスマートな展示。単純だが多層性がある。現地でないと絶対味わえないという意味でも良いインスタレーション

 

 

ミリアム・カーン(A31) | あいちトリエンナーレ2019

 

 今回のもう一つの目当て。今回、絵が少なかったのもあり、ガーン!と来た。一番最初に青が目に入る配置もテンションが上がった。よかった。

 

 

ウーゴ・ロンディノーネ(A06) | あいちトリエンナーレ2019

 

 今回、ポスターにもなってる目玉?展示。非常にフォトジェニックだけど、実際に見るとちょっと写真と印象が違うかも。表情とかは思ったより人形っぽさがあるけど、ポージングが非常に巧みで衣装のセンスも良く、そこがリアルなんだなという感じ。ずっと見てられるような心地よさと楽しさ。

 

 

dividual inc.(A14) | あいちトリエンナーレ2019

 

 遺言。展示のビジュアルもよく、思いのほか、面白かった。ただ、しょうがないといえば、しょうがないけど、全体的にタイピング速度を上げてくれると読みやすくて良かったかも。まあ、それはしょうがないし。こちらが駆け足で回ってて、ゆとりがなかった感想ではあるけど。

 

 

梁志和(リョン・チーウォー)+黄志恒(サラ・ウォン)(S03) | あいちトリエンナーレ2019

 

 街中での展示。ぱっと見、ギャラリーでも良かったのになーと思うような写真だったが、机にある古い写真を見て、なるほど。このネタは街中だなーと思って、よくできてた。

 

 

洪松明(ソンミン・アン)&ジェイソン・メイリング(S04) | あいちトリエンナーレ2019

 

 パワポで作ったらしく感心した。パワポのせいもあるのか、ちょっとvaporwave系?って感じもあって、趣味にもちょっと合ってた。

 

 

 

弓指 寛治(S10) | あいちトリエンナーレ2019

 

 最後に見て、やっぱり、絵は良いなーとなった。あと、良い意味で日本の作家っぽいなーという感じ。

 

 

【全体の感想】

 

 自分が見たいのが豊田に集中してたので豊田中心にじっくり見た。名古屋市美術館はスルーして、名古屋は全般的に駆け足なので、感想も見方もちょっと雑だったとは思う。それは残念。あと、時間の関係でキュンチョメが見られなかったのが、かなり残念。話題になってるし。あとでどこかの美術館が収蔵してくれないかな。

 

 全体的には、(自分の普段行くところでいうと)水戸芸とかその辺りでやってる作品の感じと近いのかなと言う印象(かぶってる作家も多いし)。日本の作家は若手が多く、フックアップの意味合いも強いのかも。映像も多く、お近くの方がフリーパスで会期じっくり見るには良いのかなと思った。一日だと結構辛い。近所でやったら、5回ぐらいは行ってると思う。スタッフの方たちもすごく丁寧で感じがよく、印象に残った。

 

 個人的には、地方芸術祭は歩き回るのが嫌で、あまり行かない方なので、最初ノーチェックだったんだけど、ツイッターでタリン・サイモンの花の写真が流れてきて、え!あるの!という感じで、急遽予定立てて、なんとか間に合って良かった。騒動で予定が立てづらかったのは嫌だったけど、結果的には全部再開状態で見られて良かったかも(まあ、それが普通なんだけど)。

 

 会場的にも愛知芸術文化センターに作品が集中してたので、そこは見やすくて良かった。豊田メインで考えてたけど、やっぱり、全体的なテンションはそっちの方が上がったかも。会場間移動もよくよく考えると東京で美術館・ギャラリー巡りするよりは遥かに楽だし。都市型美術展は今度から作家とか、作品チェックしておこうと思った。

 

 

展覧会の感想44

 

rcc.recruit.co.jp

 

見てきた。今年の1_WALLは不定形の作品が多い印象。知り合いの若い作家もそういうのを作りたいと言っていたので、時代の空気なのかも。鴻池朋子とかも思いだしつつ。

 

 

www.dnp.co.jp

 

すごいスマートな展示ですごかった。勉強になった。

 

 

rcc.recruit.co.jp

 

最初うまく掴めなかったけど、見てるうちに、なるほど!ってなった。デジタル音源がまだアナログを超えられないとかも書いてあって、やっぱ、そうなんだという気になった。会場に音楽が流れてるのも良い。

 

 

www.ejrcf.or.jp

 

岸田劉生。子供の頃は全くピンとこなかったが、大人になると、すごい!と思う作家の代表格な気がする。単に自分の好みなだけかもしれないけど。絵柄的に変遷もすごく当時の流行というか、絵画の流れとかも体感的にわかりやすかったかも。最後、日本画的な方向に行くのはアクロバティックな感じはするけども(そこがすごく良い)

 

 

www.tokyo2021.jp

 

近かったので見てきたが、個室DVDの作品がめちゃくちゃ面白かった。震災のグーグルマップのやつも興味深かった。

 

 

www.momat.go.jp

 

ようやく見た。初期の頃の何でこんな天才たちが一堂に集まるんだ!感がすごい。そして、原画(セル画)の素晴らしいこと素晴らしいこと。

 

個人的に、映像作品的には後期の方が面白いような気はしてるが、映像的には初期のあの瑞々しい感じがたまらない。何ともいえない黎明期の良さ。

 

図録も買ったし。後でゆっくり反芻したい。(そして、インタビューありという事で珍しく今回は音声ガイドも借りた。面白かった。)

 

9/23(月祝)第15回「ファンシーグッズについて」

【概要】

 

 

竹久夢二中原淳一松本かつぢなどの抒情画の流れを踏まえつつ、オサムグッズやサンリオを振り返り、80年代のファンシーグッズブームとどうつながったかなどを説明した。現在の目でファンシーブームの時のキャラクターを見て、あれが良いとかこれが良いとかを語った。

 

 

【感想】

 

現在、ファンシーグッズ がプチブーム中な気がするけど、確かにちょっと前に見て、ダサかったようなキャラが今の目で見ると、かなり良くなってるような気がした。

 

いろいろ調べながらやったので、知らないキャラクターや特徴などにも気づくことが出来、有意義だった。

 

 

pop-life-works.com

展覧会の感想43

 

www.arttowermito.or.jp

 

 

 思いの外、物量もあって良かった。見て元気が出た。

 

 

 

www.modernart.museum.ibk.ed.jp

 

 

 夢二展。弥生美術館に行く関係で夢二はよく見ている気がするが、欧米旅行のスケッチなどが多く、新鮮な感じもあった。

 

 

u-moa.jp

 

 水木しげる展。銀座でも見たけど、カラー原画の素晴らしさを再認識。ペン画の緻密さと色が良く合っているという印象。

 

 

コレクション展[風景から情景へ]|栃木県立美術館

 

 

ホックニーが目録にあったので、見に行ってみたが、めちゃめちゃ良い絵だった。

 

 

okawamuseum.jp

 

 終わってしまったけど、大川美術館のベストコレクション展。ベストだけあって、のっけから、ピカソで、お〜!となった。ベンシャーンもかなりあったし。かなりすごいコレクション。

 

 

 

 

 

展覧会の感想42

www.operacity.jp

 

 思いのほか良かった。懐かしい感じで見るのかなーと思ったら、目が点の人物像などはなく、近作ばかりで、ものすごい今感のある展示だった。

 

 最初の部屋こそ、なんか街のディスプレイみたいだなーと思いつつ見ていたが、進むにつれて、全体的に新しいパブリックアートの形を提示してるようにも思った。

 

 特に最後の鯉の映像(?)は素晴らしく、中庭の窓の方に映り込む鯉の動きは未来感もあり、ずっと見ていられる感じだった。

 

 数は少なく、サクッと見られるが、それもまた割り切ってる感じで印象が良いかも。

 

 

www.gmat.pref.gunma.jp


www.gmat.pref.gunma.jp

 

 あっさりした感じのグループ展だが、作家ごとに部屋が仕切られていて見やすいし。知らない作家もいて、日本にもこういう作家がいるのだなーという感じで面白かった。

 

 

www.city.takasaki.gunma.jp

 

 モブは強いなという感じの展示だった。夏休みということで工作系をやったのかなーと思いつつ、参加型の展示が多かった。図画工作系のイベントをやってるので、ちょっと参考になった。

 

 

 

 

www.takasakiweb.jp

 

 趣向は全然違うが、お隣のタワー美術館も図画工作系という感じで面白かった。江戸時代にこんなものもあったんだなーと思いつつ、勉強になった。箱の展開図とかもすごいと思った。

 

 

展覧会の感想41

 

bijutsutecho.com

 

加藤泉展。両方、見てきた。どちらも良かったけど、強いて言えば、立体はハラミュージアムアークの方がよく、絵画は原美術館の方が良かったかもしれない。原美術館の一室を使ったインスタレーションも良かった。

 

いずれにしても、ちょっと遠いが、会期も長いし。片方にピンと来た方は両方見た方が楽しめるとは思う。どれも質が高く、一線級の現代美術といった印象。

 

あと、ハラミュージアムアークは日曜日に行ったので、ガイドツアーを申し込んでみたけど、収蔵品のかなり良い作品が見られたので、これは申し込んでおかないと損だなと思った。

 

 

kawamura-museum.dic.co.jp

 

ロスコを見に今年も川村記念美術館へ。特集は追悼山口勝弘だった。

 

部屋一室だけの展示だが、まとまりがあって、印象は良く、作品も面白かった。常設のところのカルダーやエルズワース・ケリーの部屋、そして、もちろん、ロスコルームもそうなのだが、いろいろな作家の作品で構成されてる部屋よりもこうして一室同じ作家で構成されている方が展示が見やすく、作品に集中しやすいなと思う。レンブラントも一点だけの展示だが、そういう展示の仕方といえば、そうだし(ステラの広い部屋もある意味そうだが)

 

 

 

gallery-kaikaikiki.com

 

くらやえみ個展。見てみたら、びっくりするぐらい良かった。ドローイングは普通のイラストっぽいものが多く(過去に新宿眼科画廊なんかでもやってたらしく)、今のイラスト/アート界隈の流れの中にあるものだと思うが、ペインティングに妙な抽象性があって、ずば抜けて素晴らしいと思った。ちょっとタカノ綾を最初に見た時を思い出した。衝撃を受けた。

 

 

 

boltanski2019.exhibit.jp

 

終了間際にようやく見た。難しいと言えば難しいし。渡される説明を読むと、結構ストレートで逆に分かりやすい感じもするけど、最終的に腑に落ちるところが少なく、やはり、難しい印象を受けたかも。

 

個人的な好みで言えば、そんなに好きではなかったけど、思ったより印象に残ってて、割と語りたくなる展示ではある。会場も暗めで渋い印象もあるが、そういう中での光の使い方なども上手いなと思った。というか、流石にこのクラスになると、全てが上手いなという印象だけど。